「斉唱」

小磯良平の「斉唱」という絵があります。黒い服を着た少女達が合唱をしている絵です。 正確には、合唱しようとしているのか、合唱し終わったのかもしれません。 具象画なのですが、画面は抽象性を帯びるまで、大胆に3分割されます。 横に並ぶ少女達の顔、黒い服、そして素足。素足は男性のものとも思えるほどの たくましさを持ち、横に並ぶ黒い服は一つの面として、画面全体に抽象性と儀式性を与えます。 そして横にずらっと並ぶ顔の中に一人だけ少し上の方をしっかりと見据えている少女がいます。 その眼球に全ての焦点が集中するようにも思えます。この絵は、私の好きな絵画の一つです。 「斉唱」は兵庫県立美術館の小磯良平記念室にあります。
前へトップページ次へ | MK | 2003/10/11