多くの芸術家に多大な影響を与えたマルセル・デュシャン。 彼の作品は良く知られていますが、ニューヨーク最初のアンデパンダン展に出品を乞われたデュシャンは、 彼のレディ・メイドのひとつ、「泉」と名付けた既製品の便器を出品しようと企てました。 デュシャンが既製品の便器、「泉」を出品しようとする企てには、 かつての芸術の二つの慣習を皮肉り、その遵守を告発する仕掛けが含まれています。 またその均質な精度のもつリアリティは、芸術が生むこの世にただ一つの芸術作品の<美>のリアリティを はるかにしのいでいたことにあります。 しかし日本の便器には均質な精度のもち機能は優れていても、芸術作品の<美>のリアリティをはるかに しのぐとは言いがたいのが実状です。
前へトップページ次へ | TI | 2004/12/ 7