都市景観において、街区の隅は大きな役割を担っている。 市街地ではよほど大きな道路に面していない限り、建物の全容が自然と目にとまることは稀だが、街区の隅では、交差点に面するわけだから街区に対して斜めの眺望が広がり,否応にも街行く人々の目にさらされる。元町界隈では、大丸の立地が典型的な例となる。とくにこの位置は、旧居留地域の中でも隅にあたるのだから、街を代表する景観をつくることになる。 観光都市バルセロナはこの街区の隅の重要性を都市計画として巧みに取り込んでいる。バルセロナはニューヨークなどと同じくグリッド状に街区が並ぶ都市だが、その特徴は全ての街区が隅切されている点にある。つまり街区のかたちが8角形になっている。これは交差点における斜めの眺望を建物が正面に受け止める格好となる。巨匠ガウディの傑作カサ・ミラも玄関を街区の隅に配して、建物の顔を交差点に向けることで都市を代表する景観をつくっている。都市計画と建築が見事に融けあった希少な例といえるのではないでしょうか。
前へトップページ次へ | AO | 2005/1/22