ある雑誌を何気に眺めてみると「つくばスタイル」と題された戸建住宅設計のコンペ結果が 掲載されていた。 新たな郊外都市住宅のライフスタイルの提案を求めている。 東京秋葉原―筑波間を45分でつなぐ「つくばエクスプレス」開通に伴い、 つくばの郷土を利用して田園都市を形成していこうというもの。 しかし多少なりとも疑問を感じてしまうのは、田園風景に突如として現れた宅地に郷土を求め建築し 、移り住むことによって豊かさは保障されるのだろうかという点だ。住人は周辺環境に充実した 都市機能が備えられてあろうとも、もっとも東京との近さに魅力を見出し移り住んでくるのでは ないだろうか。当然設計に求められる最大のポイントは「つくば田園都市」との関わりであろうし つくば特有のライフスタイルを提案しなければならない。 ポストモダン全盛(終焉?)期に磯崎新氏が 「つくばセンタービル」を計画している際、まず一番に苦悩した点が完全に整備された「場所(計画地)」 からコンテクストを見つけ出すことができなかったことだという。  一等案は実際にモデルハウスとして公開されるそうだ。郊外都市における新たな戸建住宅の 提案としては非常に興味がある。
前へトップページ次へ | KH | 2005/6/ 7