事務所には膨大な建築の洋書がある。建築を体験するには、もちろんその空間に直に身を置くのが一番良いのだろう。しかし、そんなことが出来るチャンスはそう多くない。まして海外ともなれば尚更である。そこで、事務所の本の中で旅をすることになる。それはとてもわくわくする。一人の建築家の作品を見て、能率良く世界中を旅することが出来る。鳥瞰写真で全体を見ることや、通常入ることの出来ない所まで見ることが出来る。更に設計者のコンセプトやスケッチも同時に見ることも出来る。 数年前、設計事務所に入る前に、2ヶ月間程ヨーロッパの建築を見て旅をした。まだ建築を仕事とする前で、純粋に建築を楽しんでいた。しかし、経験や知識が増えてくるにつれ見方は変わってくる。もちろんそれは建築以外の事も含めてである。それは、見逃していた物が見えてくるということであり、見えていなかったものが見えてくるということである。純粋に建築を楽しむ心を持ちながら、より建築と接していければと思う。より広く、より深く。
前へトップページ次へ | MY | 2005/10/27