愛知県にある豊田市美術館は谷口吉生氏の設計で、10年前に建てられたもの。ゆるやかにカーブした斜面を登って行くと、森の隙間から緑色のスレートと乳白色のガラスに包まれたシンプルな箱が徐々に見えてくる。庭にあるリチャード・セラの鉄の塊を横目に、さらにエントランスに向かう道に平行するスロープを登って行くと、そこには大きな池が現れ、その人口の自然と幾何学の建築は一体化する。建物内部は全てが白色の世界。乳白色のガラスを透過して来た、やわらかな光に包まれている。特に2階への階段を上る時には、非日常の距離感、重量感、方向感覚を味わう。 高台にある美術館からは、トヨタの街が一望出来、豊田大橋や豊田スタジアムを眺めることが出来る。いずれも黒川紀章氏のデザインで、美術館とは対照的に有機的で過剰なデザインである。
前へトップページ次へ | MY | 2005/10/ 5