以前働いていた東京の事務所を訪れた。時間が遅かった為、先生(ボス)はもういなかったが、日常の仕事をする者、GA展の図面や模型を作る者、卒業制作を作る学生、駆けつけてくれたOB、番犬のラブラドールなど、懐かしい面々が迎えてくれ、久しぶりの古巣は楽しくも、とても刺激的な所だった。 今の事務所とは作品の系統や、仕事のやり方が大きく異なる。それは仕事の種類やボリュームの違いによる所も大きいが、特にアトリエ系と呼ばれるようなところでは、ボスのカラーによる所が大きい。それは、自然に体にしみつき、根底における自分の建築観だけでなく、生き方にまで大きな影響を及ぼす。しかし、自分を、自分の建築を確立していく過程において、色々なカラーを経験出来るのは、客観的な、相対的な見方をする上でも、恵まれたことだと痛感している。建築が他の芸術と大きく違う点に、主観だけでは成立しない点が挙げられる。将来独立すれば、自分で全てを判断、決定し、責任を負わなければならない。モノマネではなく、所詮は自分を確立しなければならない。 建築をする上で、先を見据え、一生ブレずに進んで行くことは、建築以外の状況も含め、非常に困難なことである。日常の忙しさや、自分の力の無さ、色々なプレッシャーに負けずに、自分の目指すものを作り上げることは、そしてそれを続けて行くことは、並みの努力や根性では成しえない。しかし、やるからには、諦めずに、てっぺんを目指し続けて行きたいと再認識した。
前へトップページ次へ | MY | 2006/2/15