リチャード・セラの作品集を見た。 実物を体験したことがないのだけれど、写真を見てその作品に惹かれた。 INTERSECTIONという作品の写真にセラの魅力が端的に表現されているように思った。 4枚の鉄のプレートが各々勝手に傾いて弧を描いてそびえている。 一人の少年は、影の落ちるその間を向こうへ不安げに歩いていく。 プレートをはさんだとなりの隙間では、別の少年が嬉々として駈けていく。 も うひとつの隙間ではコートを着た男が向こうへ闊歩していく。 てんでバラバラの行為が4枚のプレートを巡って起こっている様を捉えた写真だ。 そこには、人の動きを誘発する空間があるのだろう。 もちろんオブジェクトしても極めてかっこいいのだが、 オブジェクトしてただそこにあるだけではない彫刻の在り方に惹かれたのだと思う。
前へトップページ次へ | AO | 2006/3/15