藤田嗣治の展覧会が開かれているようで、 この間テレビでも特集されていた。 その中で、藤田の晩年の生活が紹介されていた。 フランスの郊外で、絵をかきながら、住居の室内を飾る銀細工や、 家のミニチュアをつくるのを楽しみにしていたそうだ。 そのミニチュアは、実在のモデルがあったのか藤田のイメージかわからないけれど、 細部までつくりこまれたリアルなものだった。 家具や調度、室内の仕上げ、 そして、それらがかなりの時間使われてきた様子まで表現されていた。 近代建築が切り捨てた要素がふんだんに盛り込まれた模型だ。 素材があり、色があり、風合いがある。 そういった要素の総体が、このミニチュアが表現する空間の質を規定している。 それらが藤田の空間の雰囲気をつくっているように思った。
前へトップページ次へ | AO | 2006/4/12