東京都に500万円で家を建てるというプロジェクトに参加したことがある。ちなみに12坪、1000万円の土地代は別である。以前「9坪ハウス」という8人の建築家による企画があったが、この時小泉誠氏設計の家が870万円で、他は1300万~2700万円だった。 そこではもちろん通常の設計、監理だけでなく、管理、施工もメインとなって、可能な限りセルフビルドをする。ドミノシステム的S造で、ファサードは全面フロストガラスの3階建。設計は鈴木隆之氏、彼は小説家でもある。施主は作家で、この経過は「500万円で家をつくろうと思った」(アートン)という本になっている。 哲学者ハイデガーの言葉「住むことは建てることだ」をまさに実践する経験だった。つまり、生きていく場所を作るということが、すなわち生きていくことだということなのだろう。建築は、生きていく上で、一つの目的に値するものだ。
前へトップページ次へ | MY | 2006/5/24