国宝姫路城を訪ねた。 五重六階の天守と3棟の小天守からなる連立式の天守閣は テレビの時代劇でも目にすることがあるほど周知のところだが、 実物をみるとやはり壮観だった。 姫路城の魅力は群としての構成にあると思う。 姫路城は天守閣を中心に本丸、二の丸、三の丸、西の丸といった郭が 螺旋状に配置されている。 郭とは、土塁や石垣、濠からなる囲いのことで、 この囲いが、天守閣の威容をさらに際立たせ、 城内での空間体験を特異なものにしている。 天守閣を仰ぎ見れば、必ず、その手前に、 石垣と渡櫓が斜めにはしる。 天守閣の点と郭の輪郭線のコンポジションが、 ダイナミックな景観をうみだしているといえる。 また、城内を巡っていくと、門がおもしろい。 門は進路の正面にあることはまずない。 石垣や、塀ににぶつかって、折れてから門をくぐるようになっている。 門をくぐるたびにシーンががらっと変わる。 城門が一つの囲いともう一つの囲いの結節点になっているのだ。 その空間体験も群の構成がうみだす大きな魅力といえる。 天守閣とともに周囲の構造物が現存している点にこそ 姫路城の価値があることを確認した。
前へトップページ次へ | AO | 2006/5/ 6