ケ・ブランリー美術館

パリのエッフェル塔の程近くに昨年完成した、ジャン・ヌーベル設計のケ・ブランリー美術館。 ピロティーにより持ち上げられた大ボリュームは、セーヌ川に沿うような配置となっている。 外壁面のテクスチャーは多様で、スチールの多面体やルーバー、カラフルなキャンチのボックス群、また植栽に覆われた壁面はお椀のようなネットに土が盛られ、地面と同じように植物が生い茂っていた。ただ、大きなガラス面に貼られた植栽のプリントは、安っぽく感じ、建物の質を落していた。 内部は内臓の様にうねっており、暗くて、赤く塗られた狭い通路は、体内にいるような感覚を受けた。ベンチと一体化した壁面に皮が多用されているのも新しかった。屋上のレストランは、天井が全てガラス張りになっており、上にエッフェル塔を見ながらの食事は圧巻だったが、夏の遮光が懸念された。 世界の民族文化に触れることの出来るその箱の中は、氏の意図する「建築の非物質化」に徹しようとしていた。
前へトップページ次へ | MY | 2007/1/23