自然環境

かつて冬のフィンランドを訪れ多くの建築を見る機会があったのだが、その特異な気候が直接的に建築に影響を与えていることを痛感した。一般的に自然を支配しようとするヨーロッパに対して、共存するアジアと言った見方がなされるのだが、フィンランドの建築はそのどちらでもなく、圧倒的に厳しい自然に対して屈服するところから始まっているように思えた。当然、自然環境は建築だけでなく、文化やキャラクターといった深い部分にまで因果関係をもたらしている。

近代建築は内部のどの場所でも均一な気候を作り出すことをひとつの理想として捉えられてきた。環境問題が叫ばれる昨今このような流れは変わりつつあるのだが、外部から隔絶された快適な場所で暮らすことで、そこで育った人間のキャラクターにまで影響があるとするならば、正しい姿とはどちらなのかとふと思った。
前へトップページ次へ | YA | 2007/2/ 5