道具

先日、商店街の一画の10軒程の店舗が一斉に閉店しているのを見かけた。
使い込んだ家具や道具などはそのまま置いていかれている。建物ごと取り壊して、ひとまとめに大きな建物を建てる計画でもあるのだろう。
そこには、生活の匂いのする使い込んだ道具がいくつもありながら人がまったくいないという、不思議な一画が生まれていた。道具は、持ち主に使われることを前提に作られているが故に、持ち主の不在も際立たせる。
ただの人がいない路地を歩くときとは違う、時が止まったような感覚があった。
前へトップページ次へ | TT | 2007/4/ 7