シュヴァルの理想宮

フランスに、シュヴァルの理想宮という建造物がある。
ごく普通の郵便配達夫が、道端に落ちている小石を少しずつ拾っては建物の一部とし、三十年以上かけてつくった建物である。
その建物には世界各地の名所や、神話や歴史が表現されている。
しかし、我々がその建物を見て読み取るのは、名所や神話や歴史の情報よりもむしろ、作者の夢、憧れ、狂気といったものであろう。
理性的なつくり方をしていないため、なおさらにその感情はダイレクトに響いてくる。
素人が手でつくるからこそ伝えられる感情がそこにはある。
前へトップページ次へ | TT | 2007/5/19