吉阪隆正の浦邸

吉阪隆正の浦邸を見た。現在も現役の住宅のため、外観のみの見学であった。DOCOMOMO100選に選ばれた1956年竣工の個人住宅である。
以前は前庭があり木々の合間から空中に浮かんだボリュームを垣間見ることしかできなかったのだが、道路拡張のため現在は図ったかのように道路境界と建物のラインが一致しており、その姿が露わになっている。この住宅のポイントのひとつはボリュームを持ち上げたことによってできたピロティーであるのだが、道路が接近しすぎ、過剰に明るくなってしまったその空間はオリジナルの魅力を失ってしまった感がある。石室の極彩色絵画が新しい空気に触れたことでその色彩を失ったかのようだ。
オリジナルが外部環境と一体となった見事な設計であっただけに、その空間を体験できないのが残念でならない。
前へトップページ次へ | YA | 2007/10/22