横須賀美術館

神奈川県の横須賀美術館(山本理顕設計工場設計)を訪れた。
塩害対策の為に外壁、屋根は全てガラスに覆われており、その内側に構造としての鉄板の箱が入れ子になるダブルスキン。その鉄板には丸い穴がランダムに開いていて、それぞれの穴からは、外部の空、海、芝生やカフェなどが、絵のように切り取られて見える。また、トップライトからは、乳白のガラスを通してやわらかな太陽の光が入ってくる。鉄板の箱の入隅は全てR加工されており、シームレスな空間で、やわらかな印象を受ける。
展示室はさらに入れ子になったプランニングとなっていて、最外部の展示空間は、3層分の吹き抜けになっている。
展示室の天井には、作品用スポットライトのライティングダクトを兼ねたルーバーが一面に吊るされており、天井面側にも間接照明が仕込まれている。油圧式のエレベータも、ガラスの箱の中にパンチングの鉄板の箱が入れ子になっており、外部からは中が見えないが、内部からは外部が良く見える。建物は山の斜面に埋め込まれており、屋上は裏山の広場のレベルにすりついていて、直接アクセス出来るようになっている。
エントランスアプローチにはオープンカフェがあって賑わいがあるのだが、カフェ利用者には目の前の人通りが多く、落ち着かないことだろう。展示室をつなぐ廊下のようなスペースにも展示がしてあり、効率よく回りにくいが、そのプランは人の動線を乱し、ゆとりの様な時間や行動を誘発させる。
前へトップページ次へ | MY | 2007/11/27