イエール大学英国美術センターはルイス・カーンの遺作である。RCのグリッドフレームの構造を持
ち、外部はステンレスがはめ込まれ、内部はオーク材のパネルが面をそろえてはめ込まれている。4層
吹き抜けのボイド空間を介して、展示室の開口部からは、向かい合った部屋の作品や人の気配を感じ
ることが出来る。また、ボイド上部はトップライトとなり、柔らかな光が開口部を通して、間接的に
入ってくる。展示室のパーテーションのコーナー部分にも隙間を設け、そのスリットから同様に隣室
の気配や光により、空間のつながりを感じることが出来る。RCプレキャストの梁は、空調などの設
備が埋め込まれ、構造体の梁と全く同じ納まりとなっている。
この建物の向かいにはカーンの処女作であるアート・ギャラリーが立つ。外装はレンガの壁となって
おり、各階のスラブは出目地となっている。内部の天井は、RCの三角形グリッドの構造をしており
、配管や照明などは、全て組み込まれている。その天井の施工中の写真が展示されていたのだが、三
角すいのスチール型枠を交互に組み、その隙間に鉄筋を組んで、コンクリートを打設しているという
手の込み入ったものであった。
処女作で受ける強いコンセプトは、遺作ではきれいに納まりすぎていて建築的には弱く感じられた。
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