BritishArtCenter

イエール大学ブリティッシュ・アート・センターはルイス・カーンの遺作となった作品だ。
外観は向かいのアート・ミュージアム同様、周辺の建物高さとそろえたヴォリューム設定で、
箱型の物静かな姿だ。
200ft×120ftの長方形平面で4階建て。
プランは20ft×20ftの構造グリッドに支配されている。
内部は2つのスカイライトコートによって、外観の閉じたイメージとは裏腹に光があふれる。
とくに、最上階はすべてのグリッド頂部にスカイライトが設けられ、
十分な自然光の下でコレクションを鑑賞できる。
この光と20ft(6100mm)グリッドのスケールによる心地よさが何よりも素晴らしい。
構造のコンクリートフレームは内外とも露しになっている。
ただ、フレームと面材はすべて面納まりになっていて壁式的な空間だ。
唯一最上階の梁型はみえがかりになっていて、
柱に対して過剰に大きいその梁はスカイライトからの光をより象徴的に導く。
壁面はすべてフラットサーフェイスとなっているのだが、
素材のジョイントはすべて繊細にデザインされている。
異なる素材の取合いは必ず深い底目とし、コンクリートパネル目地はカーンの有名は出目地
(ただここでの効果はよくわからなかった)、
内装木パネルのジョイントはより細い底目とし1枚の面にパターンを施している。
外装のSUSパネルについても、コンクリートとSUSパネル目地よりSUSパネル同士の目地のほうが細くきられ、
部位によって目地寸法をかえて、それを明確にデザインしている。
フラットサーフェイスという点で、ガラスとSUSパネルもほぼ同面おさまりとなっている点が秀逸だ。
コンクリートフレーム、SUSパネル、ガラス、異なる3つの素材を使いながら、1つのマッスとしての力強さを備えている。
妥協のない決然とした建築家カーンを垣間見た気がする。
前へトップページ次へ | AO | 2008/2/20