MOMA

MOMAは1日におよそ1万人もの来館者が訪れるというモダンアートの殿堂だ。
これだけの人の流れを許容すること、また膨大な数のコレクションを鑑賞できることは
設計上主題になったと思われる。
ギャラリー棟のプランで核となっているのが5層吹き抜けのコンテンポラリーギャラリーだ。
この巨大なヴォリュームが膨大な数の来訪者を吸収する効果を挙げており、
動線の結節点にもなっている。
垂直動線はこのヴォリュームに接して配され、また来訪者はこのヴォリュームによって自分の現在地を確認できる。
ヴォリュームはブリッジを介してスカルプチャーガーデンに面するガラスカーテンウォールから光を取り入れている。
このやわらかい光がヴォリュームに方位を与えていることになる。
コンテンポラリーギャラリーにはいってふと思い出したのが、
ラ・ロッシュ・ジャンヌレ邸のエントランスホールだ。
縦長の断面形、中庭に面する大きな開口からの採光、ブリッジ。
コルビュジェのインテリアを拡大したかのようだ。
モダンアートの看板を掲げるMOMAにふさわしいといえば、ふさわしいが、
建築自体がもつ魅力については評価がわかれるだろう。
膨大な世界的コレクションを楽しむのにはストレスを感じない美術館である。

前へトップページ次へ | AO | 2008/2/ 6