ヨドコウ迎賓館

ヨドコウの迎賓館を訪れた。
F.L.ライトの、数少ない日本での作品である。
自由学園や帝国ホテルと比較すると、住宅スケールの小さな作品である。
独特の文様の刻まれた大谷石を中心に、金属や木材を織り交ぜる手法は他とも共通しており、きらびやかな贅沢さをただよわせる。

装飾的な建物であるが、平面計画はあくまでも合理的である。
斜面地であることを活かして、各階の主室に屋上テラスをつける他、裏動線は最小限にまとめられている。

こじんまりした、奥まった感じの小さな玄関から、天井の高い開放感のあるリビングへ至る演出。
最上階の、垂直性の高い食事室なども含め、それぞれの場所の特性を素直にいかしていく姿勢は、すがすがしい。

あらゆる部分において、かなり装飾的で、現在の建物ではあまり見られないものであり、
そのかたちや雰囲気をうまく言い表す言葉もみつけられないし、その趣味のよしあしを測る基準もあまり持っていないのだが、
費用と敷地がふんだんにある中で、あくまでヒューマンなスケールを外さない在り方は、気持ちのよいものであった。

前へトップページ次へ | TT | 2008/4/12