パンテオンと創造力

この古代ローマ時代の神殿はシンプルなボリュームを絶妙なプロポーションで組合せた造形美と大クーポラで人々を圧倒する。内部では大クーポラが人々に覆いかぶさる。その球体の中で天を仰ぎ、光の降り注ぐ大天窓を見上げながら周りを見渡せば自分の体が宇宙空間に漂っている様な錯覚に陥る。イタリアの建築家の間では西洋建築の中でパンテオンとアヤソフィア(イスタンブールにある東ローマ帝国の元ギリシャ正教の総本山)は幾度となくコピーされ続けてきたが、未だそれらを超えることはおろか並ぶものも造られていない唯一無二の傑作と論される建築。パンテオンに初めて訪れてから10年近くが過ぎ、その間ローマ在住時代には4年間通い続けた。ここに訪れるたびに様々な角度からカメラに収めようと試みてきたが、この偉大な建築はその美しさを容易に写真という二次元に収まってくれない。その造形美を理解し、優れた創造力を有することでパンテオンを美しい構図に収めることが出来る。
前へトップページ次へ | KD | 2008/5/ 9