多摩美術大学八王子キャンパス図書館

伊東豊雄氏設計のアーチを連続させたSRC造。精度の高いコンクリート打放しの外壁と同一面にガラス面がそろっており、サッシ枠も無くシールで固定されているだけでスーパーフラットな仕上がりとなっている。表参道のTOD'Sと同じような納まりである。建物を取り囲んでいる樹木の青々とした葉がガラス面に映りこみ、よりガラスとコンクリートという異なる素材が同一面であることを強調させる。
内部の閲覧スペースには壁は無く、アーチを連続させた柱とも梁とも言える壁厚200ミリの構造が幾重にも交差し、連続した空間をゆるやかに分節している。ボイドスラブを採用しており、アーチのスパンをランダムにすることを可能にしている。免震構造とアーチ構造の組み合わせにより1階、2階とも耐震壁や耐震コアが不要になっている。書架、テーブルや椅子などのインテリアも全てオリジナルの造作となっている。あらゆる設備は徹底的に隠されており、空調は床に幾つもの吹き出し口を設け、ペリメーターゾーンにはテーブルの足元に隠れるように置き型の空調が配置されている。照明は丸い円盤の上に放射状に蛍光灯を乗せて、天井を照らすような間接照明となっている。
新しい構造がそのまま意匠となっている伊東氏のデザインは、常に新しい建築を作り出している。

前へトップページ次へ | MY | 2008/5/13