カルナック神殿の大列柱室

エジプト最大のカルナック神殿は、歴代のファラオが最高神アモンに捧げた神殿、オベリスク、神像などが集まる巨大な建物群だ。それらの建物はもはや人間のスケールではなく、見上げるにつけ、空(太陽)に向かって心が解放されるような大らかな包容力を感じるのである。
 カルナックの中で圧巻はラムセス2世の列柱群であろう。その偉業を後世に伝えるべく至る所に彼の名を配した高さ23m、15mの巨柱が134本聳え立つ。一本の柱を一人ひとりが手を伸ばして抱えると10人必要だそうだ。2種類の柱頭の部分は異なり、高いほうはパピルスの花が窓からの光を浴びて育ち開花し、低いほうはまだ蕾の状態を表現している。身近な自然美を建築に取り入れる発想を何千年も前に実行していた彼らの文化成熟度に感心させられる。
前へトップページ次へ | KD | 2008/5/16