カフカの「城」

カフカの「城」を読んでいる。
この中に、たびたび不思議な描写が出てくる。

ある人が、思いのほかに遠くまで歩いていってしまっていること。
ある人が、いつの間にか、あたかもずっと以前からそこにいたかのように、居ること。
主人公と脇役との時間、空間の感覚がずれている感じとでも言えばよいだろうか。

話の本筋とは関係ないように見えるこれらの演出は、ひとつひとつにはそれほどの重みは無いが、
積み重なってくると、主人公が異様な状況に置かれているらしいことを読者に気付かせ始める。

「秩序が狂う」とはこういうことか。

前へトップページ次へ | TT | 2008/8/16