体に触れるもののデザイン

茶碗やスプーンといったものは、現物を目視してもなお、その魅力は完全には伝わってこない。
実際に持って、重量感や微妙な曲線を、手や口で実際に確認するまではよくわからない。

柳宗理のスプーンは、かわいらしい曲線を持っているのであるが、使い心地としては、残念ながら私にフィットするものではなかった。
口の形は千差万別であるのだから仕方が無い。
手や口というものは、驚くほど鋭敏にできており、微妙な曲線の違いを実に巧みに感じ取る。

常時体に触れるものをデザインする時には、極度の厳密さが要求される。
それでもなお、万人に受け入れられるものがつくれるわけでもない。難しい世界である。

前へトップページ次へ | TT | 2008/9/ 6