「20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代」展

「20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代」展を訪れた。
20世紀の初頭に、キュビズム、シュールレアリスム、その他の芸術運動が同時進行していたことを生き生きと伝えてくれる展覧会である。

ピカソの絵画に驚いたのは、抽象化を突き進めた絵画であっても、光のありかたが伝わってくることであった。
窓も、人も崩れだしているのであるが、窓から入った光が対象を照らし、陰影を作り出しているのが確認できる。
抽象的な絵画であっても、空想を描いているのではなく、飽くまで現実の世界を描いている。
現実にその風景があり、そこにモデルがいたであろうことが、無理なく想像できる。
確かな技術と観察力を持った人であったのだと感じた。

マグリットの絵は、書籍で小さくなったものを見ていると、少しかわいいポスターのように見えるのであるが、現物を見てみると、人の肉の付き方、骨の通り方にリアリティがあった。そのリアリティが、不条理をさらに力のあるものにしていた。

歴史的な絵画の説得力がどこからやってくるのか、それぞれに理解できたのは、大きな収穫であった。

前へトップページ次へ | TT | 2009/2/28