「倉庫」から思うこと

「倉庫」は、ものを整理して仕舞う、実に単純に説明できる機能の建物である。
この数十年の間に格段の進歩を遂げている。
現代の高性能な倉庫は、機械が荷物を運んでおり、その制御も整理もコンピューターが行う。
そのため、本来基本となる人間の「手の届く範囲」などといった、ヒューマンな制約は無い。
高密度に並べられた30mにも及ぶ高さの棚の間を搬送機が正確に動き回るという、日常では見られない空間がそこにはある。
速さと小ささを求める現代社会は、「倉庫」を、時間的にも、空間的にも極度に圧縮し、別の次元の建物へと変貌させた。
単純に機能性、合理性を突き詰めることにより、まったく異質な結果に至ることがある。
私の中で欲求が生まれる。収納物も黒光りのする空間にして、バーもつくりたい。
六本木設計事務所

前へトップページ次へ | TT | 2009/8/ 1