ボルドーの住宅

ボルドーの住宅はレム・コールハースの代表作で、
世界の名だたる建築家と共同をつづけるセシル・バルモンドがチームに加わっている。
3階建て、主要なヴォリュームは寝室のある最上階のボックスで、
その下にガラス張りのリビングスペースがある。
デザインの主要なテーマはボックスを浮かすこと。
敷地をみればそうせざるをえなくなるそうだ。
そのテーマ自体は目新しいものでなく、
コルビュジェのサヴォア邸をはじめマッスを浮かんでいるようにデザインする例は数多ある。
ただ、この住宅ではその浮かせ方が半端なくダイナミックなのだ。
ボックスは2つの梁に支持されていて、
一方はボックスを下から支え、もう一方は上からボックスを吊り下げている。
下から支える梁の足は、ボックスの平面形の外まではみ出しているし、
上から吊り下げる梁は垂直コアに支持されつつ、
その偏心を補正するため先端が地面からワイヤーで引っ張られている。
ともかくも一見アンバランスな構造なのだ。
アンバランスの中にあるただ一つの均衡点において成立している。
この建築の半端ないダイナミックさ加減はそんな緊張状態から生まれているのだと思う。
慣習を打ち破る執念を感じさせる建築だ。
神戸大阪建築家

前へトップページ次へ | AO | 2009/8/ 5