CamillePissarro

ピサロと印象派展をみた。
印象派の巨匠の作品を初期から晩年まで一覧できる見ごたえのある展覧会だ。
1874年から始まった印象派展のすべてに出品したピサロの作品群から
印象派の全容を改めて確認できる。
モネやルノワール、同時代のセザンヌと比べて地味にもみえるが、
そういった時代を画した絵画とは異なる味わい深さがこの画家の特徴ではないかと思う。
初期から晩年まで一貫して描いた自然の風景画では、
対象の緑は、樹種によって、光によって、遠近によって丁寧に筆致や色を使い分けて、
自然が生き生きと描かれる。
そうした総体としての画面からは温もりや優しさを感じる。
晩年には、都市を対象にした画もあるが、
いずれも画家が対象に美しさを見出そうとする温かなまなざしを感じる。
展覧会の最後には、自然のなかで、車輪付きの動くイーゼルを前に、
筆をもつ老画家の写真が展示されている。
自然を描くことを愛して、最後まで描き続けた画家の歴史が伝わってくる。
大阪+設計事務所

前へトップページ次へ | AO | 2012/9/ 5