トマソン

赤瀬川原平の「超芸術トマソン」において、「トマソン」が紹介されている。
「トマソン」とは、増改築などで、用途や目的を失ったまま取り残された階段などのことだ。
これを見ると、用途を失ったかつての状態の痕跡が、独特の意味や感情を帯びていることがよく伝わってくる。
日本でこれらに注目したのはおもしろいが、考えてみれば、西洋では、ローマ遺跡の痕跡などが都市の中にあるのはあたりまえのことだ。
ピラネージなどがはるか以前に注目していたと言えるだろう。
都市においてはノイズのようなものだが、それらが無駄であると断定するのも味気ない。
そういった雑多なものを飲み込むのも都市のありかたであり、それらも都市の「意味」に一定の役割を果たしている。
六本木設計事務所

前へトップページ次へ | TT | 2013/8/ 9