鈴木治


鈴木治の展覧会をみた。
網羅的展示でその軌跡を概観できる。
鈴木は器でない陶器のジャンルを開拓した走泥社を主宰した。
土のかたちを追求し続けた作家だ。
その変遷は鈴木の言葉でいうところの
「使う陶から、観る陶、詠む陶」へと変形していく。
そのかたちの変化のなかで
晩年の手に取れるほどの大きさの作品群で覚醒したように感じた。
土の重たさや量感から受けるイメージを一新するかたちが現れる。
泥臭さのようなものとは無縁の洗練されたかたちに感動する
赤土の焼締めによるグラデーションが深い風合いを見せて、
そこにしかない新しい土のかたち、表情が生み出されていた。
鑑賞者をその世界に引きずり込む強烈な存在の陶があった。
神戸+建築家

前へトップページ次へ | AO | 2013/8/21