フランシス・ベーコン


フランシス・ベーコンの初期作品に
消えかかった身体を描いた絵がある。
なかでも印象的なのが
椅子にこしかけるスーツ姿の男を描いたもので、
電波が悪くて消えかかった映像のような
いままでみたことのないような絵だった。
いまにも消えそうなのだけれど、
圧倒的な存在感で、力強く権威的ですらある。
暗闇を切り裂くような白く光る鋭い線で構成された椅子の
効果によるのかもしれないが、
そうした描画技術を超えて、
人間の存在を問うような次元の異なる世界に引きずり込まれるような感覚があった。
新しい絵画の世界を切り開いた20世紀を代表する画家の世界を垣間見た一瞬だった。
神戸+設計事務所

前へトップページ次へ | AO | 2013/12/25