版画

先日、ジャック・カロの展覧会を訪れた。バロック期の版画家で、主にエングレーヴィングやエッチングを手掛けた版画家だ。
版画はほかにも、リトグラフやメゾチントなど、様々な技法があるが、それらは、出来上がりの質感だけでなく、彫りやすいか、長もちするか、等々様々な特性の違いがあり、作者は総合的に手法を選択する。
先日見た浮世絵はすべて木版画だが、これはおそらく、日本で良質な版木がたくさん取れたことにもよるのだろう。
環境の違いが、芸術のあり方にも影響を及ぼす。
建築は、今では世界中の商品や素材を取り寄せることも可能になったが、それでも、地元の材料を活用し、地元の社会状況を汲み取って設計することで、そこにしか無い、そこでこそ美しい建物ができる。その意味で、版画と同じであるようだ。
六本木設計事務所

前へトップページ次へ | TT | 2014/5/30