別荘について

非日常的な生活

別荘を設計するにあたり、私はまず最初にその土地がもっているいわゆる空気(雰囲気?)みたいなものを読むことから始めます。
わたしは場のもつエネルギーと呼んでいますが、それを感じ、それと会話をします。その場がもつ力が望む様に、つまりは自然が少しでも多く受け入れてくれる様に、訪問する人自身も自然の一部であるというごく当たり前のこととして感じられる様に設計します。
それは現代社会においては非日常的な空間であるでしょう。
しかし、かつてはそれが全て日常であったのです。
日常の煩わしい生活の中で忘れ去られた感覚や記憶が、再び甦り呼吸を始める。
それが別荘だと考えます。